今夜,君と…。
「…俺。好きな奴できた。」
「……」
「ごめん!お前のことは大事やけど…ちなつ…ほっとかれへん。それに俺ら付き合ってても同じことばっか繰り返すし…。絶対お前のこと,また…殴ってまうし……」
「……」
「…お互い…幸せになろうや…。」
涙は出ない。
あたしはカバンを持って部屋を出た。
ドアを閉めたとき亮平が泣きながら電話する声が聞こえた。
家には帰りたくない。
一人は嫌だ。
明るくて賑やかなとこにいきたいけど,もう夜も遅いし。
「…あ。」
あたしは夢新地に向かった。
眠らない街だから。
きっと寂しくない。
配達中に見つけたあの場所に行こう。
賑わいの中,こっそり身をひそめるあたしに誰も気付かない。
でも。
いたんだよ。
雑踏の中,ただひとり。
あたしを見つけてくれた人。
「……」
「ごめん!お前のことは大事やけど…ちなつ…ほっとかれへん。それに俺ら付き合ってても同じことばっか繰り返すし…。絶対お前のこと,また…殴ってまうし……」
「……」
「…お互い…幸せになろうや…。」
涙は出ない。
あたしはカバンを持って部屋を出た。
ドアを閉めたとき亮平が泣きながら電話する声が聞こえた。
家には帰りたくない。
一人は嫌だ。
明るくて賑やかなとこにいきたいけど,もう夜も遅いし。
「…あ。」
あたしは夢新地に向かった。
眠らない街だから。
きっと寂しくない。
配達中に見つけたあの場所に行こう。
賑わいの中,こっそり身をひそめるあたしに誰も気付かない。
でも。
いたんだよ。
雑踏の中,ただひとり。
あたしを見つけてくれた人。