今夜,君と…。
「陽太ぁ〜遅いって!!」

「ほんっっまごめん!!!」

「で,何しててん?」

「…恋してた」

「……。」

「黙んなや…。何か俺一目惚れ…いや,しゃべったから一言惚れかな?」

「はあぁ〜??」

「恋したっぽい!!!」

「お前…春ちゃんにしばかれんで?」

「……。」


そう。
俺には彼女がおった。
元々,俺と同じ店のJewelのキャストやったけど…。
訳ありで別の店に移った。

まあ仲良かったし嫌いではなかったしいい奴やと思ったし。
告られたから付き合うことにした。

でも正直,付き合ってんのかよくわからん。



春は3コ下のホステス。


連絡とられへん日はよくある。

仕事中,俺の目の前を知らんオッサンと腕を組んで歩いてく。

結構ヤキモチ焼きの俺には辛いものがあったけど,仕事やし!と割り切った。


会えば甘えてくるし,それなりに幸せを感じられた。
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