今夜,君と…。
その目は,
どんなきらびやかなドレスよりも輝いて見えてん。
ナナセは俺に気付かず向かいの喫茶店に入っていった。
時間は,午後9時ちょっとすぎ。
開店遅い店なんかな?
…なんて考えながらタバコを1本半吸って仕事に戻った。
「春ちゃんに会ったで!」
定位置に戻るなり優介が言った。
別れたって言ってから多少気まずかったみたいや。
「…なんかゆうてた?」
「陽太の好きな人誰?って言われたわ。知らんっつったら腑に落ちん顔して歩いてった。」
「そっか!」
「春ちゃん,あんなキャラやっけ?めっちゃ怖かったんやけど!」
「うん。俺も怖いねん(笑)」
俺たちは,いつものようにバカ話しながら仕事をした。
朝方,家に帰ってベットに倒れこんだ。
窓から朝なのにうっすら月が見える。
君は今どこで,誰と眠ってる…?
聞きたいことはたくさんあったけど,無理やりおさえてシンプルなメールを送った。
俺の想いまで届いたらどうしよう…。