恋~れんごく~獄
いや、今の私は、私の絵画にあるように、鬼かますそのもの。
思えば、美加華姉さまにしても、真さんにしても、言ってしまえばまだピュアな恋だったと言える。業さえ振り切る事が出来れば、天国に浮かぶ瀬もあるかもしれない。
しかし、振り回した挙げ句、二人を地獄へとたたき落としてしまった醜い私に、果たして地獄さえ受け入れ場所があるのだろうか。
…あったとしても、せめて人間としてのプライドをかけて、天国と地獄の狭間-煉獄(れんごく)で、自分自身を永遠に、戒め苦しみ続けよう*
-くくく。嘘だなこの女、反省するタマじゃねえ-
武浩は、奈津子の描いた絵画を見つめる。
-鬼かます-
確かに、図書館ですれ違った奈津子のその様子そのもの。やせ細った身体に、鋭い、歯。武浩が辞書で前もって調べたには、食用でありながら、中には毒を持つ物もいるという、大変危険な魚と言う事ではないか。
しばらく二人の絵画を見つめた後、帰り際に武浩は、受付のブースである事を尋ねた。
思えば、美加華姉さまにしても、真さんにしても、言ってしまえばまだピュアな恋だったと言える。業さえ振り切る事が出来れば、天国に浮かぶ瀬もあるかもしれない。
しかし、振り回した挙げ句、二人を地獄へとたたき落としてしまった醜い私に、果たして地獄さえ受け入れ場所があるのだろうか。
…あったとしても、せめて人間としてのプライドをかけて、天国と地獄の狭間-煉獄(れんごく)で、自分自身を永遠に、戒め苦しみ続けよう*
-くくく。嘘だなこの女、反省するタマじゃねえ-
武浩は、奈津子の描いた絵画を見つめる。
-鬼かます-
確かに、図書館ですれ違った奈津子のその様子そのもの。やせ細った身体に、鋭い、歯。武浩が辞書で前もって調べたには、食用でありながら、中には毒を持つ物もいるという、大変危険な魚と言う事ではないか。
しばらく二人の絵画を見つめた後、帰り際に武浩は、受付のブースである事を尋ねた。