恋~れんごく~獄
…お前に告白する時だって、お前の心の中に既に、真がいた事は分かってたよ。だから、お前にこっぴどく振られた時だって、傷つきはしたが、すっきりした気持ちにはなったし、少しでもお前の心の中を占領できたかなって、マジ純粋にそう思ってサークル辞めたんだよ!


…お前の中での真実の俺は、こんな感じか?
確かこのノート、小説っぽいけど、一応『日記』って事だよな?じゃあ、ここに書かれている事は、これからの内容も全て、お前にとっての、嘘偽りのない『真実』って訳だ。」
「…!?」


「『7月13日土曜日
私、春菜美加華は、今日も例の男、流石武浩に人気のない大学の教室に呼び出され、なすがままにされた…」
美加華は驚いた。


-そ、そんな文章、私、書いてない!-


「『…まずはこの男の癖として、私の髪の匂いをかぐ所から始まり…」
「いっ…いやっ!」
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