Coffee?
電車に乗り込むと、央は海斗を座らせた。
ありがとうと呟いて、海斗はぐったり目を閉じた。
熱、どれだけあるんだろう。
あたしは無意識に海斗の額に手をやった。
「ん…。」
海斗の喉から声が漏れる。
熱かった。
首の手をやると、ドクドクと脈が速い。
あたしはカバンの中を探って、水筒を取り出した。
中でシャランと氷が音を立てる。
額に当ててやると、海斗は気持ちよさそうに顔を上げた。
央は黙ってあたし達を見ている。
あたしは電車が止まるまで、そうしていた。