Coffee?
「おい由宇希、どこ行くんだ?」


「帰るんだけど?」


「ええっ?!」



お前はアホか、と央に足を引っ掛けられる。



「俺はてっきりここに泊まってくもんだと思ってたぞ。」


「誰が?」


「お前が。」



あたし?!



「なんで?!」


「なんでって…。
看病のため?」


「央がいるじゃん。」


「…ったくさぁ。」



呆れるよ、お前。



央はそう言ってあたしを睨んだ。



「いじけるのもいい加減にしとけ。」


「いじけてないよ、もう。」


「じゃあ、なんなんだよ。」



なんだって言われても…。



「あたし、どう海斗に接していいかわからない。」


「今まで通りにしてれば?」


「今まであたし、どんなだった?」



央は困ったように顔をゆがめた。



「知らないよ。
俺と話してる感じじゃなかったか?」


「わかんない…。」



少し距離があいただけなのに、最初の時より話しづらい。





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