Coffee?
夜、あたしは泊まりの用意をして、央のアパートに向かった。
玄関のチャイムを鳴らすと、すぐに央が顔を出した。
「来たか。」
「うん。」
開け放してくれた中に入る。
海斗はさっきと変らず寝込んでいた。
「海斗、どう?」
「かわらない。」
「熱、はかった?」
央は首を振って言った。
「いや。
うちに体温計ないもん。」
「だと思った。」
あたしはカバンの中から体温計を取り出す。
そして、海斗に近づいて声をかけた。
「海斗。」
海斗はゆっくり目を開けてあたしをみた。
「…来てくれたんだ。」
「…うん。
熱、はかろう。」
海斗はゆっくり身体を起こした。
「自分ではさめる?」
「うん。」
だいぶ鼻声になったな。
ダルそうに海斗は熱をはかった。