Coffee?
海斗はお昼までぐっすり寝ていた。
夜、暑くて眠れなかったのかな?
あたしは起こさないように静かに過ごした。
「由宇希。」
「ん?」
本を読んでいたあたしは驚いて顔を上げた。
「………。」
あたしを呼んだまま、海斗は何も話さない。
あたしは気まずくなって、立ち上がった。
「熱、はかろう。」
言いながらあたしは這って、机に置いてあった体温計をとった。
もうだいぶ回復したらしく、海斗は自分で体温計を操作した。
「お昼、食べる?」
「ううん、お腹減ってないんだ。」
「そう。
いつでも言ってね。」
海斗は頷いて身体を横たえた。
しばらくして、ピピッと音がなり、海斗は体温計をあたしに差し出した。
「だいぶ下がった。」
見てみると、37.5℃
「うん、ホントだ。」