Coffee?



あたしは海斗にしなだれかかった。



「ねぇ、海斗。」


「何。」


「こっち向いて。」



何、と気だるそうにこっちを向いた唇に口付ける。



顔をみると、目をぱちくりさせていた。



あたしは何事もなかったかのように、顔を背けた。



しばらく、沈黙が続く。



「由宇希。」


「何。」


「俺が言ったこと覚えてる?」



何を?と聞き返す前に押し倒された。 



「16になったら、」



容赦しない、って言ったよね?



耳元で妖艶に囁かれる。



「えっ、あ。」


「事情があってもう17になっちゃってるけど。」



もう、年下扱いはしない。



その言葉に、あたしは頭の中で冷静に突っ込んだ。



待って、年下だよ。



あたし、まだ17だよ。 



外される服のボタン。



「あたし、17…。」


「俺、18。
もう結婚出来るよね、お互い。」



だから、16まで待つって言ったの?





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