Coffee?
トントンと階段を上がってくる音がした。



あたしは枕から顔をあげてドアをみる。



思った通り、ドアがノックされた。



「何?」


「ご飯よ。」


「わかった、下りてく。」



足音が遠ざかっていく。



あたしは弾みをつけて起き上がった。



ちょっと前まではあたしがご飯当番だったなぁ。



なんて。



感傷に浸ってみたり。



あたし、未練タラタラだなぁ。



そんなんだから、お母さんとも上手くいかないのかもしれないけど。



あの暮らしに戻りたくて仕方がない。



「よし、行こう。」



あたしはせめて景気よく明るい声を出し、部屋を出た。










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