Coffee?
「で、急に寂しくなって俺を呼び出した、と。」
「…ゴメン。」
コンビニの一角であたしはちびちびとアイスをかじった。
「ったく、俺の都合も考えてくれよ。」
央は言いながら、カップアイスをあけた。
「でも、何だかんだ来てくれたじゃん。」
「しゃーないだろ。
俺に電話してきたときにはもう家出たとか言われたんだから。」
「えへ。」
ったくよ~。と言いながら、央はバニラアイスを口に入れた。
「で、また海斗のこと?」
「そんなとこ。」
「もうさ、俺、海斗の愚痴を2年も聞き続けてきたからこれ以上聞く話ないと思うんだけどなぁ。」
そうだよね。
「じゃあ、いいや。
なんか違うこと話そ。」
言いつつ、あたしは溶けてきたソフトクリームをなめた。
「何だよ、それ。」
あーあ、と央は笑った。
「最近、学校どう?」
央と学校は一緒だ。
今年、やっと一緒のクラスになったけど、お互い依存するとダメだと言って、クラスでは距離を置いている。
「俺は普通かな。
新しいクラスにもだいぶ馴染んだし。
もうすぐ夏休みなのがちょっと寂しいよ。」
「へぇ、よかったじゃん。
そういや央、バイトするんだっけ?」