Coffee?



「で、急に寂しくなって俺を呼び出した、と。」


「…ゴメン。」



コンビニの一角であたしはちびちびとアイスをかじった。



「ったく、俺の都合も考えてくれよ。」



央は言いながら、カップアイスをあけた。



「でも、何だかんだ来てくれたじゃん。」


「しゃーないだろ。
俺に電話してきたときにはもう家出たとか言われたんだから。」


「えへ。」



ったくよ~。と言いながら、央はバニラアイスを口に入れた。



「で、また海斗のこと?」


「そんなとこ。」


「もうさ、俺、海斗の愚痴を2年も聞き続けてきたからこれ以上聞く話ないと思うんだけどなぁ。」



そうだよね。



「じゃあ、いいや。
なんか違うこと話そ。」



言いつつ、あたしは溶けてきたソフトクリームをなめた。



「何だよ、それ。」



あーあ、と央は笑った。



「最近、学校どう?」



央と学校は一緒だ。



今年、やっと一緒のクラスになったけど、お互い依存するとダメだと言って、クラスでは距離を置いている。



「俺は普通かな。
新しいクラスにもだいぶ馴染んだし。
もうすぐ夏休みなのがちょっと寂しいよ。」


「へぇ、よかったじゃん。
そういや央、バイトするんだっけ?」








< 8 / 67 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop