連鎖~恐怖の標的~
「ホラーのとこだよね」

杏子は疑いもせずに、ホラーの本棚へ歩み寄っていく。

(あなたの命、あと十秒…)

不吉な予感が、希美の体を駆け抜ける。それと同時に、希美は今朝の落書きを思い出した。

  “早坂は本棚の下敷きになって死ぬ”

「杏子!!」

希美が振り返ったときには、重い本棚が、風もないのに揺らいで、杏子に襲いかかっていた。
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