連鎖~恐怖の標的~
「きゃあああああ!!!」



   ドサッ バキッ



嫌な音がして、図書室は静かになった。



「杏子!!!」


希美が本棚に駆け寄るとかすかな息遣いが聞こえた。


(杏子は生きている!!!)


でも、早く助けなければ命が危ない。杏子は意識を失っていた。希美は職員室へ急いだ。


「先生!!早坂さんが、早坂さんが!!」

「早坂・・・?」


職員室がしいんと静まり返った。妙な空気が流れている。

(あたし、なんか変なこと言ったかなあ・・・?)


「わかったわ。」


担任の篠原先生だけが椅子から立ち、希美の後をついて職員室を出て行った。
< 4 / 8 >

この作品をシェア

pagetop