みどりの日
 ようやく我が家へ辿り着くと、緑色の彼女が迎えてくれた。

 この半年で脚を悪くした彼女は、トラックボール式の車椅子に座っている。

 家事もままならないだろうに、それでも役に立ちたいと言うものだから、料理だけは未だに彼女に頼りきりとなっていた。

 今度、郊外へ旅行にでも行こうと伝えると、彼女は飛び跳ねんばかりに喜んだのだった。
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