みどりの日
優葉
私が覚えている最初の記憶は、彼が私を連れ出したあの時から。
必死で走る彼に手を引かれ、転びそうになりながら、力の入らない脚で走ったあの記憶。
やがて辿り着いたのは小さな部屋。
カセが言うには、それは軌道エレベータや超高高度蒸気船等で使われる緊急脱出艇なんだとか。
私を見つけたのがその残骸の中からだったので間違いないだろう、って。
必死で走る彼に手を引かれ、転びそうになりながら、力の入らない脚で走ったあの記憶。
やがて辿り着いたのは小さな部屋。
カセが言うには、それは軌道エレベータや超高高度蒸気船等で使われる緊急脱出艇なんだとか。
私を見つけたのがその残骸の中からだったので間違いないだろう、って。