『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ


異様な空気が私たちを包む。

動けずに固まる身体。

逸らせないままの瞳。


「好きなんだ」


そう言って、葉山の手がスローモーションの様に私に伸びて来る。

その手は、ピクリとも動けずにいる私の背中に回された。




塞がれた唇に


思わず目を見開く。






今起きた現実を受け入れられず


一筋の涙が頬を伝った。


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