『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ


葉山に包まれた腕の中で、頭に思い描いてしまったのは……


先生……



先生とは異なる体温に、虫ずが走る。




………気持ち悪い。




私を抱きしめる葉山の胸を押し、近くに置いてあった鞄を持つと

「………」

私は無言で走り出した。




部室を出た時――――


副部長と……



後藤先生に出くわした。




すれ違った瞬間、先生と目が合った様に感じたが、駆け出した足を止める事は出来なかった。


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