『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ
焦がれる想い
「………ワカンナイ」
リビングのローテーブルに突っ伏した。
「授業を聞いてれば、こん位わかんだろうが」
如何にも『馬鹿が』と言わんばかりの顔をしてくる。
悔しい…
「先生の教え方に問題があると思う」
「お前の頭が悪いだけだ」
……返す言葉もない。
強制連行されたのは、私のマンション。
彼此(かれこれ)4時間以上も問題集と睨めっこしている…にも拘(かか)わらず、理解不能な数式に混乱していた。