『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ
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授業も終わり、居残りの支度をしていると
「居残り頑張って!理恵、押しが肝心よ!どんどん押してけ!そして、押し倒してしまえ!!」
亜耶はそう言って、勢いよく私の背中を叩いた。
「ゲッホ…ゲッホ……。亜耶じゃないんだから、無理だって。私はいいの、片思いでも」
「そんな事言ってないで、帰りも送ってもらっちゃうぐらいしなさいよ!」
「そんなの無理」
「無理じゃない!サイドシートに座っちゃうぐらいしなさい!」
「本当無理!大体いつも一人で帰ってるから大丈夫」
「何言ってんのよ!一応あんたも女の子なんだからね。まぁ~頑張りなさい。じゃ、お先に~」
嫌味のこもったお説教をしていった亜耶は、何故かルンルンで帰って行った。
「きっと今日は合コン行くんだな」私のカンはよく当たる。亜耶に限ってのみだけど。
そして亜耶の忠告もよく当たる―――――