『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ
幕開け
「じゃ、また明日な」
「うん」
「早く、中に入れ」
「バイバイ」
「友達じゃねぇんだからな。“さようなら”だろうが」
「はいはい。さよーおーなら」
「…ったく、お前って奴は」
呆れつつも笑ってる。
「またここで待ってるの?」
「あぁ。電気点いたら帰る」
「うん、分かった。じゃぁ行くね」
「おぉ」
バタンとドアを閉め、エントランスを早足で抜けて行く。
エレベーターに乗り込み、気が付いた。
「私…最低…」
先生にお礼を言ってない事に気が付いた。
急いで携帯を取り出し、発信ボタンを押した。