『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ
時間が経つ程に足の体温を奪っていく。
じんじんと痛みのあったつま先も今では、感覚がなくなりかけている。
やっと教室まで来ると、深呼吸をし扉に手を掛けた。
今、私が辛い顔をしたら…
苦しそうな顔をしたら…
きっと相手の思うツボ。
そう思った私は、「こんな事なんて何でもない」と云う様な態度で入って行った。
みんなの視線が一気に集まる。
その視線の先は、私の上履き。
そして、話し声があちらこちらからヒソヒソと聞こえて来る。
嘲笑うかの様な声もする。
決して幻聴ではない筈。