『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ
重い腰を上げ、廊下に出た。
廊下に居る人の間を縫う様に歩くその足取りも重い。
やっと着いた部室には誰もいなかった。
みんなは既にグラウンドへ行ってしまったのだろうか。
後から合流するのは、何だか気まずい。
部活が終わるまでこのまま1人で居たいが、そうも言っていられない。
それに1度休んだら、きっと…
もう2度と部活なんて出なくなってしまうだろう。
それは学校だって同じ。
自分の性格を分かっているからこそ自らムチを振る。
負けたくない。
絶対に負けたくない。