『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ


「お酒だと思った」

「馬鹿が」

額に片手を当て、明白(あからさま)に呆れた態度。

「お前は未成年、俺は運転しなきゃなんねぇし。酒なんか誰が飲むんだよ」

「でも…クリスマス・イヴだよ?」

「そんなもん関係ねぇ」

「お酒呑めないの?」

「呑める。けど、今日は呑まねぇ。お前送ってかなきゃなんねぇしな」

そう笑ってジンジャーエールを喉に流し込んだ。


先生は見た目によらず真面目なんだと思うと笑えてくる。

嫌がらせの事も忘れ、心から笑えたのは、先生のお陰。





今はまだ笑っていてもいいですか?


< 363 / 376 >

この作品をシェア

pagetop