『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ
「お酒だと思った」
「馬鹿が」
額に片手を当て、明白(あからさま)に呆れた態度。
「お前は未成年、俺は運転しなきゃなんねぇし。酒なんか誰が飲むんだよ」
「でも…クリスマス・イヴだよ?」
「そんなもん関係ねぇ」
「お酒呑めないの?」
「呑める。けど、今日は呑まねぇ。お前送ってかなきゃなんねぇしな」
そう笑ってジンジャーエールを喉に流し込んだ。
先生は見た目によらず真面目なんだと思うと笑えてくる。
嫌がらせの事も忘れ、心から笑えたのは、先生のお陰。
今はまだ笑っていてもいいですか?