『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ
「…そうか。本当に何も無いんだな?」
「うん。無い」
「本当だな?」
「しつこい男は嫌われるよ。私は大丈夫。本当に何も無いから」
涙が出てしまわない様に、もう一口ケーキを口へと詰め込んだ。
「それならいいんだけどな。何かあったら連絡して来いよ」
「はぁい」
「電話で言い難いんなら、メールでも何でもいいから」
「メルアド知らないし」
「そうだったか?」
「うん。知らない」
「ほら、携帯」
携帯を突き出して来る。
「…メールしていいの?」
「あぁ」
私の携帯と手渡された先生の携帯に、互いのメルアドを登録した。