『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ
その瞬間、先生は眉間に皺を寄せ、腫れ上がった私の瞼にそっと触れた。
長い指でそっと触れられると、痛いはずなのにどこか心地良い。
「だいぶ腫れてんな…」
「……うん……」
「…で、いつやられた?誰にやられた?」
「一昨日、転んだ」
「転んだだぁ?どんなコケ方すりゃーこんなになるんだよ」
全身をなめ回す様に見る、先生の視線が痛い。
「派手にコケた」
「馬鹿か。何隠してぇのか知んねぇけど、言ってみろ」
「………」
先生には言えない。
警察沙汰になったら…と思うと、あの恐怖が蘇る。