『その声でささやいて』キケンな教師と危ないカンケイ
「本当に一人で大丈夫か?」
心配性!
もう笑いしか出てこない。
「あはは。本当に…大丈夫…で…すから!」
お腹が痛くなる程笑った。
こんなに笑ったのは久しぶり。
「それならいいが…何かあったら、すぐに連絡してこい」
そう言うと、小さな白いメモ紙を私の手の中に、ギュッと握らせた。
「何これ?」
くしゃくしゃになった紙を広げると、11桁の数字が並んでいた。
「俺の携帯。いつでも構わない。何かあったらかけて来い」
「い…いいの?」
「ああ」
「ありがとうございます」
「じゃぁ、行くな。ゆっくり休めよ」
そう言うと、先生は片手を上げ去って行った。