炭酸金魚水

そんな菜月を見ていると、息が詰まりそうになるほど苦しくなった。

拒絶してしまったことを後悔した。

「わ…私たちは…姉妹なんだからっ…!」

やっと喉の奥から絞り出した声は、かすれていて驚くほど小さかった。

鼓動が速い。

胸がきゅっと苦しくなり、頬も赤くなってきた。

菜月を"妹"として見れない私には、とても怖かった。

肩を過ぎるくらいの長さの、黒くさらさらとした髪。

長く整った睫。

ぱっちりとした二重の丸く大きな眼。

僅かに紅潮し、ふっくらとした柔らかそうな頬。

全てが、全てが穢れてなどいなく、愛おしかった。

私だけの菜月。

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