君しかいらない
「すいません…ここは?」

「ここは俺の家。

天使さんが雨に打たれて倒れていたから運んだんだ。」


「あたし…」

「高い熱があるみたいだよ。

さっき薬を買って来たから飲むといい。」


「すいません…」


状況は飲み込めたものの…

どうして彼が見ず知らずのあたしを助けてくれたのか分からず

理解に苦しんでいると

そんなあたしの様子を察したように

また

彼は優しく微笑んだ。

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