君しかいらない
お昼を過ぎた頃、ようやく光輝のマンション近くまで辿り着き
いつみてもオシャレなマンションに
深いため息が出た。
このマンションで
光輝と過ごした日々。
まるで夢のような出来事だったかもしれない。
マンションの入口に入ろうとした瞬間
「久しぶり、天使さん」
聞き覚えのあるセリフに振り返ると
初めて彼に出会った時のように
パリっとノリのきいた黒いスーツを着こなした光輝が立っていた。
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