君しかいらない
あたしが此処を出た時と変わらないモノトーンの広いリビング。


「莉子が出て行ってから二ヶ月くらい…だな」

「そうだね。」

「何回も電話してたんだよ」

「うん…ごめん。」


あたしの頬にそっと触れた手。

愛しそうに見つめるその眼差しも

変わらないね。



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