君しかいらない
「俺、夕飯いらない」

「えっ?なんで…?」


知也はあたしの顔を見る事もしないでシャワーに行ってしまった。


キッチンに

水の流れる音だけ響いて


突然、この世界に一人取り残された気分になって

涙が滲んだ。



知也がシャワーから戻る数10分の時間が

永遠にも思えるほど長く感じて

ようやく戻った彼のもとな駆け寄ったけど

知也はあたしを見ようとはしないでそのまま寝室に行ってしまった。



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