君しかいらない
だけど

お父さんだけは気付いていた。


『失ったもの』の意味を。

それを理解したお父さんは力無くうなだれて


「もう少し…考えなさい。

お前一人が償うものじゃない…」


そう呟くと

静かに居間を出ていき

自分の部屋へ行ってしまった。




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