君しかいらない
「知也の事、愛してるから言ってるんじゃん…。

愛してなんかなかったら、赤ちゃんなんて相談する前に中絶してる。」

「それなら…なんで俺から離れていこうとするんだよ?」


「……じゃん。」

「えっ?」

「もうこれ以上…知也から何も奪いたくないからじゃん。」


「お前は…分かってないよ。」


苦笑いを噛み締めるように

握りしめた拳に力が入ってるのが見えた。



< 647 / 1,001 >

この作品をシェア

pagetop