君しかいらない
「あたしも知也も、お父さんや真琴を失わないですむうえに、あたしや生まれてくる赤ちゃんとだって何食わぬ顔で会えるんだから…。」



「お前は…」

そう言ったっきり

しばらく黙り込んだ知也が小さく呟いた。



「分かったよ。

お前は…お前の大事なもん守れよ…。」



言葉の意味が理解できなかった。



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