パステルに恋して
「よっ凛!クラス一緒だったのかよ。ったくどこまで行ってもお前は俺につきまとうんだな」
「はぁ?!何それ!それはこっちのセリフよ!なんで葉山に行かなかったの?バスケの夢は?」
「あのな、世の中バスケじゃ食っていけねぇの。それに俺、うちの病院継がなきゃだし」
「なっ...。言ってくれたっていいじゃな…」
「あの~」
先生が申し訳なさそうに口をはさんだ。
しまった!今は自己紹介の時間だった。
驚いたあたしを見て先生がニヤリとしたのを、あたしは見逃してはいない。
「同じ中学だったのかぁ?よかったじゃないか。……なら、いっそのこと2人で学級委員なんてどうだ?」
「「いっそって何だよいっそって!」」
不意に隼人とハモッてしまった。
先生は勝ち誇ったようにうなずき、周りの生徒たちもヒトゴトのようにクスクス笑いだす。
そりゃまあ、ヒトゴトだけどさぁ。
隼人のせいで、波乱の一日になってしまったのだった。
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