女社長は12歳
「おーい! 倉田ー!」

武田が手できららを招く。

「は、はぁい」

――なんだろ……

きららは小首をひねりながら一歩二歩と歩を進め、途中から小走りに、その場所に駆け寄った。

よく見ると、校長の背後にスーツ姿の男性が三人、こちらを向いて立っていた。

胸につけているバッヂを見てきららは思った。

――あ、おじいちゃんの会社だ……

「倉田。こちらは君のお祖父さんの会社の方だ。なんでもお祖父さんは君に用があるらしい。この方々は君を迎えにきたんだ。一緒にお祖父さんの会社に行きなさい」


校長が話し終わると、そのオジサンの中の一人がきららに話しかけた。

「お嬢様、社長の命を受けて参りました。一緒に社までお連れするように、と」
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