女社長は12歳
「……おじいちゃん……あれ、本気なの?」

口にご飯をほおばりながら良造を睨む。

「もちろんじゃ。もう、決めたことじゃ」

きららは、あの話が良造の気まぐれであってほしい、という一縷の望みがあったが、それも無駄な考えだと改めて気付かされた気がした。

「ねえ、何の話?」

マチ子が二人の話に割って入る。

「実はなマチ子。お前にも話さなければならんことがある。ワシは来月から、この家を、いや、日本を離れることにした」

「え?!」

きららとマチ子は同時に声をあげた。
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