女社長は12歳
「ふぅー」

部屋に戻り、ベッドに寝転がった。

さっきはああ言ったものの、まったくといっていいほど案が浮かばない。

あの重役は頭がかたそうだった。

商品の陳列を工夫するというくらいでは納得してくれるはずもないだろう。

「あーもう! 全然出てこない……」
 
きららは足をバタつかせた。

あせればあせるほど、出来なかったらどうしよう、と余計なことを考えてしまう。

今までこんなに一つのことを考えたことはなかった。

きららにとってこの企画は、まさに人生最大の難関だった。
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