女社長は12歳
「いってー! お……おい! 何すんだよ!」

「……できた!」

「は? なにが?」

「できた! これだよ!」

「はあ? なにがこれなんだよ」

「やったー!」

きららは侑基の足首を持ち、ビニール袋ごとぎゅっと抱きしめた。

「お……おい……」

侑基は、顔を赤くして照れた。右足を通じて柔らかいきららの胸の感触が伝わってくる。

「侑基! ありがと! そうだ! 早く帰ってまとめようっと。彩、早く帰ろ」

きららは、今まで抱きしめていた侑基の足を放り出した。

「痛っ! おい!」

きららは駆け出していった。

「あ、きらら、待ってよ」

彩もそれに続いて走っていく。

一人取り残された侑基は、訳がわからずポカンとしていた。

「一体なんなんだよ……んとに……でも……なんか……柔らかかったなあ……」

侑基は、たった今まできららの胸に抱かれていた自分の足をじーっと見つめていた。
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