女社長は12歳
――ガラガラガラ
「ちょっとお邪魔するよ」
体育館の引き戸が開き、太った中年の男性が入ってきた。
この金白小の校長である。
頭はつるつる、お腹は丸るく、まるでどでかいビーチボールでも入っているかのようだ。
ひげをたくわえて白いポロシャツを着た校長は、さながらセイウチっぽくもある。
子供たちはみな校長のほうを注目し、動きを止めた。
コーチの武田は小走りで校長に走り寄る。
「こんにちは、どうしました?」
「練習してるとこすまんが、倉田はいるかな?」
校長はきららを名指しした。
「……きらら、だって」
彩は、校長のほうに顔を向けたまま、きららに話しかけた。
「……うん」
きららは、ポカンとしたまま、うなづいた。
「ちょっとお邪魔するよ」
体育館の引き戸が開き、太った中年の男性が入ってきた。
この金白小の校長である。
頭はつるつる、お腹は丸るく、まるでどでかいビーチボールでも入っているかのようだ。
ひげをたくわえて白いポロシャツを着た校長は、さながらセイウチっぽくもある。
子供たちはみな校長のほうを注目し、動きを止めた。
コーチの武田は小走りで校長に走り寄る。
「こんにちは、どうしました?」
「練習してるとこすまんが、倉田はいるかな?」
校長はきららを名指しした。
「……きらら、だって」
彩は、校長のほうに顔を向けたまま、きららに話しかけた。
「……うん」
きららは、ポカンとしたまま、うなづいた。