白衣の悪魔を愛してる
「えと…セン…セ?」



「……け。」



「へ?」



すると突然、腕を掴み、枕片手にキョトンとするあたしを無理やりベッドから引きずりおろし、黙り込んだままズルズルとドアの前まで引っ張っていった先生は、



「ここから出てけ。」



「へ?」



「元気なヤツには用はねぇ。今すぐ出てけ。」



「なっ!?…キャッ!!」



大きく目を見開くあたしをポイッと廊下に放り投げると、バタンと勢いよくドアを閉めて…



えと…



一体…



なに…が…



あたしは座り込んだまま、ピシャリと閉まったドアをボーゼンと見つめた。



えっ…



なに?



ぜんぜん意味わかんない。



「えと…センセ?なんで…」



そしてドア越しに訊ねかけながらノブに手を伸ばした…



瞬間、



「ほれ。忘れモン。」



「へ?…っと!!」



突然、薄く開かれたドアの向こうからポイッと放り投げられた何かをキャッチしたあたしは、



「確率は3分の1。せいぜい頑張れよ。」



「え?」



再び、ピシャっと閉められたドアを見つめながらポカンと口を開けた。

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