白衣の悪魔を愛してる
「あっ…」



でも、それがいけなかった…みたい。



瞬間、目の前に広がるのは白くチカチカする光と、ぐらりと歪む景色。



気持ち悪くて…



立ってられなくて…



「ん?……ちょ!?坂下さん!!大丈夫?」



「……ん。」



あたしは右手で口元を押さえたまま、オロオロする隣の斎藤クンの腕を力無く掴んだ。



“えっ…先生?”



「先生呼ぶ?いや…えと……ちょ…えと、とりあえず座ろ?」



「……ん。ゴメ…ね。」



“ちょっ!?”



“…イテッ!!”



“わりぃ…”



「いや、いいって。そんなの…」



「ありが…とう。」



そして、式の途中なのになぜかザワめく場内を気にすることなく、俯いたままパイプイスに座ろうとした…



その時、



「オマエら…ちょっとどけ。」



「「「へ?」」」



「よし。行くぞ。」



「へ?……キャッ!!」



突然、背中に腕を回され、抱き上げられてしまったあたしは、大きく目を見開きながらバッと顔を上げた。

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