キミ専用テレパシー
「…そうしようかな。ごめんね。」
まだ、多少の迷いがあった。神田くんに会うのが、ちょっと辛いかもしれない。
「ひな、まだ神田くんの事気にしてる?」
「え?」
「神田くんの事なら、大丈夫。私が何とかしとくから!」
本当に千香は、私の事なんでもお見通しなんだなぁ。助けられてばかりで、申し訳ないけど…。
「いつもごめんね。迷惑かけて。」
「何言ってんの〜!友達でしょ。当たり前だよ。」
「ふふ、そっか。ありがとう。」
「あ!そうだ。神田くんのお弁当どうしよう?」
忘れてた…。そうだった。卵焼きばっかりのやつだ。
「大丈夫!私、作るから。明日さ、取りに来てくれる?」
「え!ひな、大丈夫?」
「頑張って作るから、大丈夫!」
千香に、そこまで迷惑かける訳にはいかない。きっと、千香に作ってもらったら、神田くんも気を遣ってしまうと思うし…。