キミ専用テレパシー




しばらくして、千香が家に来た。


「はい。これ、お見舞い。コンビニのでごめんね?」


「わー。ありがとう!」


千香は、お見舞いにケーキを持って来てくれて、ゼリーと迷ったー!なんて言って笑っていた。



「おじゃましまーす。」


「どうぞー。」



千香は、キッチンの椅子に座って鞄を置くと、神田くんのお弁当の中身を覗いた。


「……え!何これ!!卵焼きばっかり!」


「あはは。驚いた?」


「えー!なんで、なんで?」


千香は、本当にびっくりした様子で、嫌がらせ?なんて真面目に聞いてきた。



「違うよー。神田くんの希望で。」


「本当に神田くんって理解不能…。」


「ね。私も、そう思う。」



クスクスと笑いながら、お弁当を袋に入れて、"応援してますね"と書いたメッセージカードを一緒に入れておいた。



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