孤独同士


バラバラッ‥‥


教室に入った途端、
一瞬でわかった。
以前会ったことのある少女。

今、見事に筆入れの
中身を落としている。

会ったことがあるというか、
実を言うと‥‥


俺が抱いた相手。

この学校だったんだ。

しかし、今はもう先生と生徒。
でも‥‥

あの夜。
彼女は俺のことを
どんな風に思ったのだろう。

俺の悲しみを身体の繋がりで無くしてくれた。
いや、

決して無くなってなんかいない。

この悲しみが無くなることなどないだろう。

例えこの先も。

彼女‥‥岡崎礼衣に
改めて出会ったとしても。

もう関係のないことだから


傷の癒しは一時の救い。
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