セーフ、なのか。


岡崎は気が抜けて
安心したような、
それでいて惜しいような
そんな表情をしていた。


「あ、予鈴だ。早く教室に戻りなさい?」



俺は現実から逃げた



去って行く岡崎の背中を
ぼーっと見つめながら
女子高生との一夜の行為を
悔いていた











‥‥悔いていた?







後悔するという気持ちは
何故か微塵もなかったのだ


下手したら訴えられるのに

恐れなどなかった



孤独な者が孤独な者を
慰めるということ


誰も味方になっては
くれないというのに

道徳に反した行動と
見なされてしまうのだろう


理由が何であれ





この気持ちは何と呼べるの
かと気づくのは




まだ先の話である
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