地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
目線を合わせたまま、告げた。



「俺はな、お前と会社のことだけで手一杯なんだよ。…浮気とかするヒマもねーし、する気も起きない。」

「………。」

「だから……安心して、東雲に行って来い。ただし、無理だけはすんなよ?」

「うんっ……!」



やっと…いつもの笑顔が戻った。



「杏こそ、東雲の男と浮気すんなよ?」

「しないよ!」

「告られても、ちゃんと断れよ?」

「地味子が、告られることはないから、大丈夫大丈夫!」

「…………。」



わかってねー………。

コイツ……本当に大丈夫か?

俺の方が、半年間ハラハラして過ごすのかも知れない。



「……ねー?」

「あ?」

「抱いて?」

「……!?」



今日も、俺は…最強天然鈍感無自覚無防備彼女に、振り回される。
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