地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ
う゛〜ん……と頭を抱えていると……
「おい、そこのメガネ女。理事長室行くなら、ついて来い」
「はい?」
後ろから突然声をかけられて、振り向いた。
「…ったく。早くしろ……ブスが」
「あっ…はい………」
あたしに声をかけて来たのは、黒髪で長身の男の子。
東雲学園の制服を着てるから、ここの生徒なんだろうけど。
かなり………口悪いですな。
まぁ……ブスだから言い訳も出来ないけどね?
黒髪君に大人しくついて行くと、すぐに理事長室まで着いた。
「中にいらっしゃるはずだから」
「はい…」
くいっと顎で理事長室の扉を指し示す。
「ありがとうございましたっ」
ペコリと頭を下げた。
しかし………。
次の瞬間に、顔を上げた時には、
もう黒髪君はいなかった。