地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ

「失礼します。……零ちゃんいますか?」

「未子?」


部屋の中を見ると……パソコンの前にいる零ちゃん。

あたしの方を振り向いた。


「どうかしたの?」

「うん。仕事中にごめんね?」

「良いよ」

「あのね、晩ご飯…何が食べたい?さっき聞くの忘れちゃって…」



問い掛けると、しばし考えてる。



「う〜ん……中華が食べたいかも!」

「中華?中華なら何でも良い?」

「うん!」

「じゃあ…作って待ってるね?」

「ありがとう」

「全然良いよ♪」



「じゃあね」と言って、部屋から出て行こうとした瞬間―――…。






「未子!待って!!」


「へ?」




零ちゃんから、手首を掴まれて、室内に引き戻された。
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